純愛それとも…

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「ヨル?さっきから何を見てるんだ?」 窓際に座りずっと外を見つめるヨルに声をかける 「ん?今夜は満月だな~と」 「あ~、ホントだ」 アサも隣に座り空を見上げた 「凜達も見てるかな?」 「かもな」 二人で寄り添い 空を見上げながら笑った 「凜、来てごらん」 『ん?』 温泉に入りベットでゴロゴロしていた凜を呼ぶ 『あ、今夜は満月』 「うん、綺麗だね」 『月が大きくて綺麗』 大きな満月が海面に映し出され、キラキラと輝いていた 「これから先もずっと 二人で生きて行こうね」 『うん…』 「ん?」 『もちろん朱雀と二人で頑張るつもりだけど……アサ達と別れるのが辛いかな』 「大丈夫、満月はきっと凜の夢を叶えてくれるはずさ」 『満月……』 ほてった体の凜を抱きしめながら、微笑んだ 満月の下、空を見上げながら2頭は華麗にジャンプした (ぶはっ!) (ゲホッ!) クスッと笑いながら、海から上がりいつものように 並んで腰掛けた (凜、綺麗だったな) (うん、でも凜はどうしてヒラヒラした服を?) (朱雀と永遠の愛を誓う為だよ) (それはわかるけど) (服は……知らない) (でも、すごく似合ってたからいい) (そうだな) ノアールの濡れた髪を かきあげながら言った (目に入りそうだな) (人間になると目がしみるね) (まぁな……) 笑いながら抱き寄せて、 優しいキスをした (…………………) (…………………) 何故かキスをしながら 無口になる (ノアールはどうしたい?) (ピーチはどうしたい?) ほぼ同時に言った (俺は……) 今更悩むピーチ 確かにその先はわかっていたけど……… (ノアールは?) (俺は……) せっかく人間の姿だし、 その先も知りたいけど… そしてまた無口になる 二人だった
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