〇2...厄日

1/5
34人が本棚に入れています
本棚に追加
/55ページ

〇2...厄日

     今日は本当についてない日だった      朝の占いも最下位…  でもこれなんてまだかわいい方      お母さんが定期を洗濯ものと一緒に  している事に気付き遅刻しそうになるわ    はしゃいでいた男子と肩がぶつかり  置いてあった水の入ったバケツを  ひっくり返すわ    本当についてない!    放課後、学校出てすぐ携帯を忘れたことに  気づいた。きっと机の中にある...    「はぁ~」とため息をついて教室へ向かった    (もう誰もいないかな..)    廊下を歩いているだけでキュッキュッと  上履きの音が響く、廊下が湿っている証拠だ    でもそんなこと無視して私は早歩きで急いだ    教室の前まで来てドア窓をのぞきながら  そろりと扉を開けた    すると窓際に男子がいた    (え?誰?)    少し薄暗くてよく見えない    「あれ?雛帰ったんじゃ..」    聞き慣れた声の主は私に問いかけた   雛「......要?」    カーテンの隙間から小さな光が差し込み  彼の顔を照らした   要「電車の時間大丈夫か?」     薄暗かったのもあるけどいつもの要と  全く雰囲気が違って誰なのか分からなかった     雛「うん電車は大丈夫だけど携帯忘れちゃって」   要「あー、俺も時々それやるわ」    (ん?)    私は何か不自然だと思った    いつもの要なら絶対バカにして  私の事をからかってくるはずなのに  何か慌てている様子だった      
/55ページ

最初のコメントを投稿しよう!