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〇2...厄日
今日は本当についてない日だった
朝の占いも最下位…
でもこれなんてまだかわいい方
お母さんが定期を洗濯ものと一緒に
している事に気付き遅刻しそうになるわ
はしゃいでいた男子と肩がぶつかり
置いてあった水の入ったバケツを
ひっくり返すわ
本当についてない!
放課後、学校出てすぐ携帯を忘れたことに
気づいた。きっと机の中にある...
「はぁ~」とため息をついて教室へ向かった
(もう誰もいないかな..)
廊下を歩いているだけでキュッキュッと
上履きの音が響く、廊下が湿っている証拠だ
でもそんなこと無視して私は早歩きで急いだ
教室の前まで来てドア窓をのぞきながら
そろりと扉を開けた
すると窓際に男子がいた
(え?誰?)
少し薄暗くてよく見えない
「あれ?雛帰ったんじゃ..」
聞き慣れた声の主は私に問いかけた
雛「......要?」
カーテンの隙間から小さな光が差し込み
彼の顔を照らした
要「電車の時間大丈夫か?」
薄暗かったのもあるけどいつもの要と
全く雰囲気が違って誰なのか分からなかった
雛「うん電車は大丈夫だけど携帯忘れちゃって」
要「あー、俺も時々それやるわ」
(ん?)
私は何か不自然だと思った
いつもの要なら絶対バカにして
私の事をからかってくるはずなのに
何か慌てている様子だった
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