4172人が本棚に入れています
本棚に追加
/268ページ
AM 09:00
『じゃあ誘発剤を射つね。ちょっとチクッとするよ。』
いよいよ…
射ったらすぐ来るのかな。
陣痛に耐えられますように!!
『体を温めた方が赤ちゃん降りてきやすいよ。ベッドで寝てなくても、動いたりしていいからね。』
そう言われて、私は何回もトイレに行って歩いたり、タオルケットを体にかけて体温を下げないようにして、足湯をしたり色んなことをした。
分娩室は、本当に暖かくて汗をたくさんかいた。
だけど、早く産まれてほしくて、耐えれるだけ耐えようと思った。
誘発剤を射ち始めて一時間。
『明希!』
お母さんが来てくれた。
『今してる点滴が、誘発剤?どう?痛い?
…ここ暑いね。明希、暑くないの?!』
「さっきから、少しだけ痛みがあるけど…これが陣痛なのかは分からない。
暑くした方が、赤ちゃん降りてきやすいんだって。」
『お母さんは明希みたいな出産してないから、よくわからないけど…何か大変そうやね。
夕方には仕事だから帰るけど…ごめんね。
それまでに産まれてくれたらいいのにね。』
「大丈夫。1人で頑張れるよ。」
1人で産むって決心してたけれど、お母さんが来てくれたことは私にとってすごく心強かった。
最初のコメントを投稿しよう!