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試合中。カレとライバルは、競いあう。大歓声の中。今日は久々の満席。
ライバルからボールを奪うと、少しブーイングがおこった。
―カレは気にせず続ける。
その姿を見たライバルは、カッとなり、こちらに突っ込んでくる。
―ファウル。ブーイングの嵐。カレとライバルの間に火花が散る。
再び試合が始まる。
すると今度はライバルが足をかけて――。
「ッッッ!??」
鈍い音がなる。
「ヴァァァァ!!」
にぎやかだった会場はいつの間にか静かになり、カレの悲鳴だけが響いている。
足をかけたところまではよかったが…(いや、よくはないのだが)、問題はその後だ。足をかけた本人が転んでしまったのだ。そして、スパイクを履いたライバルの重い足が、カレの細い足の上に―――。
足を痛そうにかかえたカレは、担架に乗せられ、病院へ。
―この試合がカレ、浅野久遠と少女の出会いのきっかけ、この話の始まりだったのだ。
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