決心

28/33
22729人が本棚に入れています
本棚に追加
/1009ページ
さて…どうしたものか 俺の事で、泣いてくれてる夏歩。 しかも、軽めの告白付き。 でも… 俺はまた逃亡者になる訳で、次は福岡に帰る予定はまるでない。 答える事は出来ない。 「夏歩…俺…」 やんわりと断る方法を考えながら、喋り出すと、それを遮るように、夏歩は喋り出した。 「大丈夫、わかってる。杏奈みたく着いていきたいとか言わん。ただ、最後に気持ちだけでも伝えとかないと、なんか、後悔するかもしれんと思って。ゴメンね。」 んん~…告白されて謝られるとは、なんだか複雑な気持ちだった。 「なんか、ゴメン…」 「別にいい。もう過去の出来事なのだよ。」 そう言いながら、頑張って笑おうとしている夏歩を見て、俺はなんか精神的に辛かった。 その後は、今までの会話が嘘だったかのように、夏歩は爆睡していた。 って、本当に過去の気持ちだったのかも…と思わせる程、素早く眠りについていたのだった。 とりあえず、朝方まで粘って起きてていたかったが、俺も釣られて眠ってしまっていた… 翌日… 目を覚ましたのは、胸辺りに、負荷がかかったことによりだった。 寝ぼけながらも、目を開けると、俺の胸に、夏歩の頭が乗っかっていた… いや、あんたベッドで寝たでしょうが… 何で下に落ちた時点で目が覚めんかね?
/1009ページ

最初のコメントを投稿しよう!