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さて…どうしたものか
俺の事で、泣いてくれてる夏歩。
しかも、軽めの告白付き。
でも…
俺はまた逃亡者になる訳で、次は福岡に帰る予定はまるでない。
答える事は出来ない。
「夏歩…俺…」
やんわりと断る方法を考えながら、喋り出すと、それを遮るように、夏歩は喋り出した。
「大丈夫、わかってる。杏奈みたく着いていきたいとか言わん。ただ、最後に気持ちだけでも伝えとかないと、なんか、後悔するかもしれんと思って。ゴメンね。」
んん~…告白されて謝られるとは、なんだか複雑な気持ちだった。
「なんか、ゴメン…」
「別にいい。もう過去の出来事なのだよ。」
そう言いながら、頑張って笑おうとしている夏歩を見て、俺はなんか精神的に辛かった。
その後は、今までの会話が嘘だったかのように、夏歩は爆睡していた。
って、本当に過去の気持ちだったのかも…と思わせる程、素早く眠りについていたのだった。
とりあえず、朝方まで粘って起きてていたかったが、俺も釣られて眠ってしまっていた…
翌日…
目を覚ましたのは、胸辺りに、負荷がかかったことによりだった。
寝ぼけながらも、目を開けると、俺の胸に、夏歩の頭が乗っかっていた…
いや、あんたベッドで寝たでしょうが…
何で下に落ちた時点で目が覚めんかね?
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