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世界の始まり
音のない言葉がありました。
音のない水がありました。
音のない雨がありました。
音のない涙があり
音のない音がある。
周りの木も川も風も
なびかない
流れない
吹かない
確かに音はあるのに
何も音は聞こえない
つい先まで音はあったのに
何も聞こえなくなった
それは
昨日買い物をサボった少年のせいか
昨日いじめた餓鬼大将のせいか
タバコを道端に捨てたサラリーマンのせいか
廊下に立たせた先生のせいか
テストで35点を取った私のせいか
宿題を忘れた貴方のせいか
誰かに擦り付けたくても
擦り付けられない
沢山の音が無くなったのは
全ての人々の責任
沢山の命が無くなったのは
全ての人々の責任
悲しいことだが相なく事実
泣きたいことだがなく涙もない
悲しいことだが
事実は事実
泣きたいことだが
事実は事実
それが世界の始まりであり
終わったことであり
新たにまた始まろうとしている
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