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「……」
「……」
一瞬だけ車のライトで照らされたケイの顔を桃香は見た。
呆れたような、諦めたような、複雑そうな……顔。
「はぁ……」
未だしゃがみこんだままの桃香を見下ろし、髪を掻き上げながら深いため息をつくケイ。
「こ、こんばんは。
……白坂先生」
軽く片手を上げる桃香。
「……何してるの?」
「ま、待ち伏せじゃないよ!
ただ、プレゼントを置いて帰ろうと思って……」
「はあ?」
「ケ、先生……、元気なかったから……」
桃香はおどおどしながら、ゆっくり立ち上がった。
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