空想の箱

痛み

頭が痛い。

頭蓋にひびがはいったような痛みを感じ、眠りにつく。

落ちる夢を見た。

夢の始まりはすでに落ちていた。

ずっとずっと落ち、夢の終わりまで落ちていた。

次の夜。

首の辺りが痛い。

頭の痛みが伸びてきたように痛い。

眠りにつき、夢を見た。

終始、落ちていた。

周囲は霧のようにぼやけていた。

次の夜。

胸が痛く、眠りにつく。

夢中、雲の中を落ちていた。

次の夜。

腰が痛く、夢を見る。

雲が薄く変わり、イメージとして地上が分かる。

次の夜。

膝が痛い。

夢、昨夜よりも高度が下がり、すでに道路が確認できた。

目覚めて危機を感じる。

このままでは落下して死亡する。

夢にでる場所に現実でマットを敷こうにもその場所に心当たりはない。

よってお祓いも無理。

夜。

足がひどく痛いが、全身が痛いようにも感じる。

眠り、夢を見る。

地表が迫り、死を覚悟。

地面への激突と目覚めが同時に起きる。

痛みがない。

痛みが地面へ激突し死亡したようだ。