赤ずきんと狼サン

1/1
1人が本棚に入れています
本棚に追加
/1ページ

赤ずきんと狼サン

ある日,暗い森にいた女の子は,途中で狼サンに会いました。 【お嬢サン何処に行くの?】 狼サンが言うと [何処も行かないわ。只ある方を待ってるの。] と女の子が言いました,狼サンが 【一人で,待ってたら危ないから僕も一緒に待ってるよ】 優しい狼サンは,女の子と一緒に待つ事にしました。 狼サンは,女の子を寂しくさせない為に,自分の今までの事を,楽しく話してあげました。 女の子の笑い声は,暗い森中に響きました。 でも何時間経っても,女の子の待ってる人は,来ません。 狼サンは,不思議に思い 【遅いね?まだ来ないのかな?】 と言いました。 突然女の子は,泣き出し [誰を待ってるか,分からないの。ワタシがどうやって来たかも分からない。どうして,ワタシが泣いてるのかも分からない。でも此処に来れば,凄く悲しくなって,楽しくなって落ち着けるの。] 狼サンは,優しく女の子を抱きしめ 【泣いて良いんだよ。お嬢サンが,泣いてる姿は僕とお月様しか見てないんだから ほら,,,見てごらん,お月様が一緒に泣いてくれてるよ。】 急に降りだした雨に,女の子は声をあげて沢山泣きました。 暗い森に響く,女の子の泣き声。 【お嬢サンが,死ぬまで僕が側にいてあげる。】 狼サンが,優しく耳元で囁くと女の子は,その言葉を信じ,泣きながら逝きましたとさ
/1ページ

最初のコメントを投稿しよう!