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投げつけたリモコンは、液晶画面に皹を入れ、プツリと真っ暗になった。
「おい、雅っ…!!」
「もう、思い出したくないの!思い出したくない…っ!!」
何もかも壊れてしまえばいい。
手当たり次第投げつけ、物を倒すと、破壊されていく音が耳をつんざく。
『後悔しても、何もできない事が辛い事だ』
言わないで。
『僕が、雅ちゃんを守るから』
言わないで。
私の事なんて何も知らないくせに、言わないで。
「雅!止めろよ!!」
泣きながら暴れまくる私を、恭平が羽交い締めにする。
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