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「分かったよ!」
「巧……
ゴメン……」
「もう謝んなや!
なんか、メチャ惨めやんけ!」
「でも……」
美穂は何かを言い出そうとしたが、
これ以上はもう何も聞きたくなかった。
俺は伝票を取り
席を立った。
「出ようか、美穂も引っ越しの準備とかで忙しいやろ?
こんな所で無駄な時間使うなや」
「無駄な時間って……」
美穂の瞳から大粒の涙が
止めどなく流れた。
俺はその涙に気付かないふりをして、会計を済まし店を出た。
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