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それからもう一度だけ寝ようとしたが、流石に悪い気がしてやめることにした。
「いい枕をサンキュー、おかげで良く寝れたよ。」
そう言って、麗の膝枕に後ろ髪ひかれながらも起き上り麗の横に腰掛けた裕太。
「うん……またしようね。」
「あぁ、また気が向いたら考えてやるよ。それより亮達はどうしたんだろうな、まだ帰ってきてもいないようだしさ。」
そんな俺の言ったことも麗には関係なかったようで。
「ゆぅ……のど乾いた。」
そう言って俺の発言も軽く無かったことになるわけで。
「そうだな、何か買いに行くか、じゃあ行くぞ麗。」
そう言いながら立ち上がる裕太。
「ゆぅ……立てないよ。」
なぜ立てないか知らないが、
そんなに涙目にならなくてもいいと思うんだよ、
「そうか、ならここにいてくれよ。」
そう言って歩きだそうとしたんだが、
「ゆぅのせいで……足が痺れてるんだよ?」
痛い一撃だな、
膝枕が原因だよな、正座だけでも辛いのに、それに頭が乗ってりゃ痺れるわけだ。
「だから買ってきてやるからそこにいろ。」
「やだ!………ゆぅ……抱っこ。」
なにが、やだ、だよこんな海みたいな人のいる所で抱き合ってでもみろ、いい晒しものだバカ。
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