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「ただいま。」
いつものように仕事で疲れた体を引きずって、扉を開ける。
目に入る玄関の光に、『ああ、やっと帰ってきたか』と安堵するのもつかの間。
「パパ!」
そう俺を呼ぶ大きな声と同時に、大きな足音をたてて、愛しい小さな怪獣が駆け寄ってきた。
「おかえり!」
「ただいま。」
笑顔で俺の足に抱きつく娘・莉子を、片手で抱き上げる。
鞄を床に置いて莉子の頭をなでていると、また「おかえり」という声がした。
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