王子様

3/8
1182人が本棚に入れています
本棚に追加
/106ページ
「なぁ、陸。」 「ん??どうかしたか??」 「俺って…そんなイケメンか??」 読んでいた雑誌から顔を上げ、目の前にいる友人謙マネージャーの安斉陸(アンザイリク)に問い掛けた。 手にある雑誌には、デカデカと自分の写真が載っている。 「そりゃー皆の王子様が何言ってんの?? ったくさーむかつくよね、お前がモテるとかさ。 しかも、女に!!」 そう言うと、陸は拗ねてしまった。 幼なじみで、ずっと一緒にいる陸。 もはや家族のような大切な存在だ。 「クスクス…悪かったな。 男前でさ。」 「本当だよ。 あーあ…俺が葵に負ける事になるなんてな。」 今陸が言った通り、俺の名前は新木葵。 俺は皆の王子様らしい。 記事を読んだから知ってる?? あぁ…この雑誌の事か。 言いたい放題書いてくれてるよね。 大体さ…[彼]って表記、嫌いなんだよね。 だって俺… 「お前女なのにさ、何で俺より男前なんだよっ!!」 ………………。 陸…人がせっかく説明しようと思ってたのに。 後で半殺しだな。
/106ページ

最初のコメントを投稿しよう!