続・ぬらりひょん日記

初めに

　私が、こちらの世界に戻ってきて一年になります。いろんなことがありました。
　いろんな妖怪や、人間と交わりましてね、最近気が付いたことがあるんですよ。
　それはね、人間たちに、今だに妖怪に対する間違った考えがあるということなんです。妖怪は、おどろおどろしい怪物だなんてね。
　本当は、妖怪も人間もたいして変わらないんですよ。
　昔むかし、まず最初に、天主様がいらしたんですよ。そして、天主様が総てを造られたんです。
　人間は、霊が肉体に閉じ込められたもの。妖怪は、霊であり自由に肉体を持ちうるものとして。
　その妖怪を、人間は自分たちの都合で、妖怪、神、妖精に勝手に分類したんです。
　自分たちに都合の良いのや怖れる怨霊が、神。都合の悪いのが、妖怪。どうでもいいのが、妖精ってね。
　だから、狐さんやカッパさんなんて、神様扱いされたり、妖怪扱いされたりするんですね。
　それと、私たち妖怪は、基本的に霊ですから、幽霊とは仲が良いんですよ。
　それとね、天使もある意味で妖怪なんですが、天主様に使える霊ですから、特別なんですね。
　いつでも、あなたの傍に妖怪はいるんです。あなたが、それに気が付かないだけ。