66人が本棚に入れています
本棚に追加
/6ページ
深夜---周りに誰も居なく、静まり帰った影の時間。
「一人のピエロが通ります。ノックノックこんばんは」
「こっちは一人のクラウンが通ります。ノックノックこんばんは」
奇怪なヒトガタの二体がケラケラ笑う。
不規則に膝が曲がり歩き出す。
「ノックノックこんばんは」
「ノックノックこんばんは」
ケラケラ笑う。
不気味な通り。
その間を通る私は一つの店の前に止まる。
『魔法堂』
その名の看板が提げられた一つの店。
ドアにはノックするための鉄のリング。
「ノックノックこんばんは」
「ノックノックこんばんは」
二人のヒトガタが笑い出す。
ノックノック
「こんばんは」
私は店の扉を開けた。
最初のコメントを投稿しよう!