大好き

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学校の中に入り、教室に入ろうとしていると、ハルちゃんが誰かと話していた。 よく見てみると、森澤さんだ。前から、あの2人仲良いよなぁ。 どういう接点があるのかなぁ?本好き仲間?でもハルちゃんは小説とか、あんまり読まないし。 なんて、ぼんやり考えながら彰弥くんと教室の中に入った。 自分の席に向かうと、椿が小説を読んでいて、葉子は携帯電話を弄っている。 「葉子、おはよー。」 「あ、おはよー!!」 私に気付くと、葉子は携帯電話を弄るのを止めた。 葉子と話すために身体を後ろに向けると、侑弥くんが見えた。 机に寝そべって眠ってる。珍しく早く学校に行くからだよ。 そう思って見ていると、つい口が笑ってしまう。 彰弥くんに視線を移すと、侑弥くんのことを全く気にせず本を読んでいた。 いつも通りだなぁ。 なんて見てると、彰弥くんと目が合う。 微笑んでくれて、私も笑い返した。 今のままで…―居たいなぁ。 これから私達は3年生になって、進学や就職のことで忙しくなって、すれ違いも多くなるかもしれない。 でも、出来ることなら…ずっと…ずっと…このままみんなといたい。 椿と義貴先輩は、ずっとラブラブで。 ハルちゃんとは、ずっとずっと仲良しで。 侑弥くんは、最近様子が変だけど、ずっと仲良しで。出来れば、侑弥くんに好きな子が出来ていて。 亜紀は晋太郎さんと距離が縮まって、想い合える関係になっていて。 葉子には、バイト頑張りながらも好きな人を見つけてほしい。 そして…― 彰弥くんと、ずっとずっと一緒に時を過ごして、想いあっていたい。 そんな未来だったら、いいな…。 ずっとずっと、みんなといたい。 大好きな彰弥くんと、ずっと一緒に…―。 5年先も10年先も、それだけを願うよ。     ―END―       
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