高校一年生

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夏休みになって俺は進学塾に通った 茜ちゃんは体調崩すといけないから入院しているらしい 暇なら遊びに行けとうらんからメールが頻繁に届いた 返信しないと電話がかかってきて1時間は怒りまくる… どうやら毎日バイトに行ってるみたいだ。寿司屋とかいってたな 俺は意を決して茜ちゃんの病院にいってみた 受け付けで部屋を教えてもらった。近所で買った花をお見舞いに 茜ちゃんはすごく喜んでくれた。ホントに裏表のない女の子…ある意味うらんと同じだ 『毎日うらんはきてくれるの!バイト終わったら。時々お寿司もってきてくれるから私太っちゃった(笑)』こぼれるような笑顔に俺は、まともに彼女が見えなかった 『茜ちゃんはもう大学決めてるの?』 『無理だと思うけどW大かな…今の成績だとダメかも』 『俺もW大!だから今頑張ってるんだ。茜ちゃんも頑張って一緒に行こうよ』 『うん!がんばる』 『うらんってどこいくんだろ?』 『うらんはハワイ大学だよ(笑)おばさんの実家があるし、前から決めてたみたい』 あいつらしいな…ハワイかよ その時、誰かが病室に入ってきた 『茜の友達か?』 背の高い、顔立ちのハッキリしたイケメン 俺をちらっと見た 『クラスメートの川上君!一馬君、ジョージ兄ちゃんだよ、うらんのお兄さん』 この人が?あの三年のヤンキーの先輩でうらんのお兄さん! 『はじめまして、川上一馬です』 『こっちこそよろしくな』 男からみてもカッコイイ人だった この人が茜ちゃんを見る瞳はとても優しかった 少しグレイがかったその瞳はうらんと同じだ
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