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ありす/休さん [「狩野宿六~不条理・因果律」へのレビュー]
2014/11/18
読んだ当初、強烈に胸に残った物語です。

抱き合うだけが愛ではなく、
睦みあうだけが愛ではない。

互いの違いを嫌い、同化を求めるが故に。
それは究極の愛の形にも思え、実は真逆にも感じられます。

完全なる同化を果たせば、それはもう愛とは違う気がして。
二人である必要もない気がして。

刺青の片割れが呟いた
「生まれてくることも出来なかったなぁ」
という一言に、
望みこそすれ、どうにも出来ない葛藤と現実が滲み出ているように感じました。

この怪物は人間誰しもが心の奥に潜ます闇。
結実の赦されない『渇望』の形なのかもしれない、と。

『生まれ得ず』というテーマや描かれる真相心理は、哲学や心理学などにも取り上げられているような深い作品でした。
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