このページのリンクアドレス

エブリスタ

fam†さん

公開作品数 ファン数 訪問人数
0 1 134

自己紹介

いきなりのリンク申請スルーです?タ

地域:東京都

年齢:47歳

生年月日:1970年09月26日

職業:調剤薬局事務

作品一覧

まだ公開作品がありません

fam†さんからのコメント

コメントはありません

fam†さんへのコメント

りかりー
りかりーさん
[ fam†さんへのコメント ]

famさん、いつも応援ありがとうございます。お礼にミニ話を♪

『若恋』眠れない夜

虫の声に誘われて、浴衣姿のままテラスから中庭に出て満月を眺めてた。

「…眠れないのか?」

声に振り向くと、奏さんが夜着に羽織を引っ掛けて腕を組みながら柱にもたれて立っていた。

極道大神組の跡取りで、抗争に巻き込まれ受けた傷が治るまで面倒を看てくれてる人…

「傷口が痛むのか?」

奏さんがそばに歩いてきた。

「ううん。リハビリも順調だしもう痛くなんてないよ」

「…そうか、ならいい」

じっとわたしを見てた。

「あの後、…樹とはどうなった?あのゲームの後」

フィーリングカップル5VS5のことだ。
ゲームでの樹のキスを受けることになってたわたしを奏さんが抱えてその場から走った。

樹が選んだのはわたし。わたしが選んだのは樹だった。
わたしを選ぶはずがないって知ってたから樹のボタンを押したのに。
あのキスコールの中を奏さんが連れ出してくれなかったらわたしは樹とキスしてた。

「今度、ちゃんとりおに言うよ。ゲームなんかじゃなくて」

樹はそう言ってわたしの頭をポンポンと撫でた。
それだけ―――

樹は変わらない。
いつでもわたしの幼なじみ。

「奏さんこそ眠れないの?」

もうみんなが寝てるような時間にひとりいるなんて。

奏さんは自嘲気味に笑って、
「眠れば夢を見るからな、眠れないし眠りたくない」と言った。

「どんな夢?」

怖い夢?
奏さんが見たくないから眠れないというほどの。

「…そうだな、俺が一番恐れてる夢だ。無理矢理にでも手に入れてズタズタにしてしまう」

「怖い…夢?」

「…ああ。惨い夢だ。自分を許せなくなるほどのな」

なぜか奏さんの眼差しが切なくてそれ以上聞いてはいけない気がして…

「…りお、髪が濡れてる。ちゃんと拭かないと」

風呂上がりの髪に奏さんが触れて、その手に雫が滴り落ちた。

ピクッ

見上げる奏さんの瞳がせつなげに細くなり、その腕がわたしを引き寄せ肩から羽織が舞った。
あの時と、花火大会の夜と同じ香りがする…
守られてるようで、大切にされてるようで、それが心地良いって…

「…拭いてやる」

奏さんの大きな手に、わたしの胸がドキンと音を立てた。
胸の音が奏さんに聞こえてしまいそう…
両手で必死に押さえた。



「…今夜も俺は眠れそうにない…な」

奏さんの囁くような声が聞こえた―――

もっと見る

2018/01/17 17:32
コメント(1)
りかりー
りかりーさん
[ fam†さんへのコメント ]

famさん、応援ありがとう。今年もよろしくお願いします。お礼にミニ話を(^_-)-☆


『オレ様のシモベ』初詣

除夜の鐘が響く時間になって零ちゃんが迎えにきた。

「ふみ~、零くんが来たわよ♪」

お母さんが今年は張り切って振り袖を着付けてくれて、「これなら零くんも可愛いって言ってくれるかもね♪」って(ゝω・´★)

少しだけ期待してたのに、だけど零ちゃんの反応は変わらない。やっぱりムスッとしてて「行くぞ」と、それだけだった。
着慣れない振り袖を着てるわたしは躓いて、咄嗟に振り返った零ちゃんにぶつかってしまった。

「気をつけろ」

突き放されてまた歩き出す。
友達に次々に取り囲まれてきれいな女の人と腕を組んで歩いてく。そんな零ちゃんの背中を見てたら足が止まった。歩いてく零ちゃんの後を追えなくなる。
零ちゃんの後をついていきたいのに、足が動かない…

「あれ?深月?」

呼ばれて顔を上げると目の前には同じクラスの瀧川くんとその友達が。

「深月も初詣に行くのか?だったらオレらと一緒に行かねえ?」

前を見ると少し離れたところにみんなに囲まれた零ちゃんがいた。

わたしがついて行ってもきっと迷惑なだけだよね…
頷いて、混み始めた道を瀧川くんたちと歩いてく。瀧川くんはわたしが転ばないようにと手をひいてくれた。

「だいぶ混んできたな」

ドンッと背中が誰かとぶつかった勢いで瀧川くんの腕に飛び込んだ。
慌てて離れようとしたけど、髪が瀧川くんのシャツのボタンに絡まって動けない。

「深月、少しじっとしてて」

恥ずかしい。
まるで抱き合ってるみたいに見えるのかみんながニヤニヤして脇を通りすぎてく。
やっとボタンに絡まった髪が外れた瞬間。

「こいつが誰のものか知らないのか?触るな」

低く唸る声にぐいと引っ張られて人混みの中を連れ出された。

「そんな格好してるから男が寄ってくるんだ。初詣に連れてくるんじゃなかった」

人混みから抜けたところで零ちゃんが立ち止まった。
怒ってるような表情…零ちゃんはわたしと歩いてるのが嫌だったの…?
悲しくなって零ちゃんの顔を見上げると突然抱きしめられた。

「おまえが悪いんだぞ。おまえが―――から」

包みこむ力が強くなった瞬間、夜空に花火が打ち上がり新年を祝う大輪の花が。

「今年もおまえはオレのシモベだからな」

新しい年の始まりに零ちゃんはわたしに掠めるようなキスをくれた―――

もっと見る

2018/01/01 10:01
コメント(1)
りかりー
りかりーさん
[ fam†さんへのコメント ]

famさん、いつも応援ありがとうございます。お礼にミニ話を♪

『九尾の狐に嫁入り!?』

「真由、お稲荷さまにお供えお願い~」

「はーい」

千本鳥居をくぐってお稲荷さまにお供えすると稲荷くんの妹の風ちゃんがわたしのスカートの裾をつかんでたことに気づいた。
しょぼんとして、頭のケモノ耳が垂れている。

「どうしたの風ちゃん?元気ないね…幼稚園で何かあったの?」

「おねえちゃん…」

わたしを見上げた風ちゃんの瞳から大粒の涙ががこぼれた。

「おねえちゃんがこの町から引っ越して行っちゃうってお兄ちゃんが…そんなこと、ないよね?」

風ちゃんの泣き顔に胸が痛くなった。
お父さんの仕事の都合で北海道へ行くことに決まって、来月には引っ越しする。

「本当にいなくなっちゃうの?…そんなのヤダよ…」

カラスに襲われてた子猫だと思って助けたら九尾の狐の妹だった風ちゃん。

「わたしもずっと稲荷くんたちと一緒にいたかったよ…」

思い出すのは桜の花びらが舞う境内で稲荷くんに抱き締められたこと。
引っ越しするって聞いた時には離れたくないと思った。
だけど。

「…おねえちゃん?泣いて…」

一緒にいたかった。いろんな景色を見て笑っていたかった。ずっとずっと一緒にいたかった…

「俺なら、真由のこと泣かせない」

ぎゅっ、背中から抱き締める腕が伸びた。

「黒羽…くん?」

「俺なら北海道へでも南へでもどこでもついていける。おまえのそばにいてやれる」

後ろから包まれて、まるで好きな人への告白のよう…

「そんな、…ダメだよ。黒羽くんはちゃんと守らなきゃいけないものがあるもの。…わたしは大丈夫だから」

黒羽くんの腕の中から振り返る。だけど、黒羽くんの腕の力は強くてわたしを抱きすくめたままで動けない。

「俺が、…おまえのこと好きだって言っても?」

更に強く抱き締められ、黒羽くんの低い声が耳元を掠めた。

「俺は、初めて真由と会った時から―――」


「こいつは俺のものだ」

急に体が揺れたかと思うと、風に銀の髪が靡いて長くたゆたう九つの尾が見えた。拐うように舞ったその人の腕に抱き抱えられてドキンと胸が跳ねた。
銀の髪が肩に落ち、青い瞳がすぐ真上に。

「真由」

名を呼ばれて顎がすくいあげられ、稲荷くんの顔が近づいてくちびるが重なった。


「これでおまえは俺の花嫁だ」

わたしの初めてのキスは突然に奪われた―――

もっと見る

2017/12/24 19:54
コメント(1)

マイリスト

その他