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始まりは散り花、終わりは芽吹き芽

小説 ファンタジー

始まりは散り花、終わりは芽吹き芽

御禾

Little Creators

完結

11ページ

更新:2011/03/02

説明

桜が散ったあの季節
4月の終わりを告げて葉桜生い茂る時
君は現れて俺と約束を交わした

「あの桜がまた芽吹くその時までに、私に答えを教えてくれない。世界が終わりを迎える日を回避する手だてを」

世界の終わり、'グラフォール'
いつか人類が、いや地球上の生物が
辿り着いてしまう滅びの災害

君は――――
桐霧 陰璃(きりぎり かげり)は
未来に起こる大厄災を回避する術を
見付ける為に抑止力に作られた存在
世界の終わりの時に生きていたであろう
人物の姿形や思考を拝借し
力を持って作り出された存在

一方的に交わされた約束は
君の言葉は、あまりにも唐突で
俺に考える暇も断る選択も与えなく
俺はただ、葉桜の下の散り花の上に立つ
綺麗な君に見とれていただけだった



それから4度のイベントを共に過ごした

春には不慣れだった町内を案内した
夏には海に行って花火をした
秋には文化祭で共に踊った
冬には2人きりで初日の出を見た

人間らしさが全く無かった春の顔も
季節が過ぎ行く中で芽吹いてきたのか
今ではもう、ただの人間みたいであって
抑止力に作られた存在なんてものが
嘘のように感じられて

君と共に過ごして
君に惹かれていき
君を愛おしく感じ
同時に、約束の答えに悩まされていた
世界を救う手だてなんて検討も付かない
世界を救う答えなんか分かりもしない
そもそも、世界の終わりなど何も知らない
しかし期限は必ず訪れる



「人間が平等に与えられたのは寿命と死、すなわち期限と終わりなのよ」

それが君の口癖だった
ならば、君は期限を厳守するのだろう
もう明日には枝の先から芽を出して
桜が芽吹いてしまう

だからこそ俺は――――――

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