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Sの日記

小説 ホラー

Sの日記

Sの日記

手嶋タカ

(5)

復讐はどこまでも続く・・・

完結

256ページ

更新:2018/06/12

説明

ある日、突然クラスメイトが消えた。
それは、学校の図書室に現れる古い日記のせいだった。

消えたクラスメイトを取り戻そうと、美琴(みこと)と、れいが日記の謎を解き明かす。

だが、調べていくうちに恐怖と戦慄が2人に襲い掛かる。

全ての謎を解き明かしたとき、美琴は驚愕の真実を知る。

決して逃げ切れない恐怖が美琴を襲う。

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作品レビュー

藤白 圭
藤白 圭さん
【作品】Sの日記についてのレビュー

ネタバレ

単なるホラーの中にも謎解き要素もあり、ミステリーホラーといったテイストで面白く読まさせて頂きました。

『復讐』と『友情』がテーマであり、とても興味深く読み進めさせて頂き、ラストでは、ホラー映画で観客が期待する「来るぞっ!絶対に来るぞ!」という期待を見事に叶えてくれるオチで、これぞJapaneseホラーといった内容でした。
しかも、人間の恨みの理不尽さ。
復讐心が生み出す、復讐者の心の歪みが物凄く表現され、ただ、Sの復讐相手の子供として生まれてきただけで、呪われるという『負』の不条理さが苦々しくもあり、黒い渦のような余韻を残す辺りは、怨念系ホラーとしては秀逸だったと思います。

ただ、どうしても解せない部分と勿体ない部分が一点ずつ。

解せない部分は、主人公が家族を失い、親友の母に一緒に暮らす事を提案され、直ぐにママと呼んだり、養子縁組も簡単に受け入れる部分。
こんなにサッパリと気持ちの切り替えが出来てしまう彼女の心がどうしても理解出来ず、不快感を持ち、ラストでの彼女に対して同情してあげられませんでした。

それも、勿体ない点。

舌切り雀がSの死に方。(作中ではSは自分の舌を噛みきって死んだから、舌きり雀に復讐相手の名を綴じたとありますが、舌切り雀の話では、雀は怒ったお婆さんに舌を切られてしまう。という事は、実は、Sは何者かに舌を切られたのでは?と考える方が自然だと感じ、違和感がありました)
満月が意味すること。(満月の日に何故、舌切り雀の童話はSの日記に変わるのかという細やかな説明がなされていない)
それにSを虐めた人間の名が全員発覚したにも関わらず、復讐は二人で終わっている等、所々、キーワードに関しては少々消化不良でした。

この辺はページ数や文字数を決めて書かれたからでしょうか?
話しの途中から少々急ぎ足で書き進められたような感じが致しました。

続編も構想中だとお聞きしたので、今作では回収しきれなかった部分や、新たなる事実が発覚し、新たなる恐怖が増幅するであろう続編に期待してます。

他の作品も色々読まさせて頂いておりますが、手嶋さんの文章は心理描写や情景描写が細やかなので、今後、更に読者の度肝も抜かす作品を書いてくださると感じておりますので、少々手厳しい部分も書いてしまいましたが、これは、わたくしからの手嶋さんへの期待度という面でご容赦くださいませ。

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2015/11/04 14:48
コメント(2)

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