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小説 恋愛
えにし
隠した想いが見つからないように……。
完結
8ページ
更新:2017/12/14
イルミネーションは滲んで白い吐息は空に消えていった。
ネタバレ
緻密な描写が頭の中で映像化されて、すっと物語が浮かんできました。 今の季節とマッチするからでしょうか、すごく切なかったです。でも、その切なさの中にオアシスのような優しもある。 純愛というジャンルはこうあるべきなんだろうなと思ってしまいました。 また、タイトルも秀逸だなと思いました。 読んだあとにタイトルをみると、すごく切なくなってしまいます。 何度でも読み返したくなる素敵な作品です。 ありがとうございました!
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相変わらず、美しく、しっとりとした描写に、うっとりとしました。 賑やかできらびやかなイルミネーションの中、ある想いを隠している主人公の切なさが、丁寧に描かれていて、読者まで切なくさせる物語だと思いました。 冒頭の白い吐息が空に昇っていくシーンが好きです。
冬は恋の季節ですね。寒さのせいか、歌なんかでも失恋ソングが多いような気がします。他の男に恋心をたぎらせて去ってしまう彼女とそれを見送る僕。場違いに明るいイルミネーションと、僕の口から吐き出される白い吐息の情景が浮かびました。切ないのにワクワクするのは何故でしょう。冬の魅力はこういうところかもしれません。 師走の名に相応しい、誰にも気付かれない、明日の朝には元通りになってしまうくらい些細で一瞬である冬らしい描写が効いている一作であります。
作成者: 妖怪 だだすべり
閲覧数: 174 作品数: 20