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エブリスタ
空が落ちてくるよ

小説 ホラー

あめ工房 (B)

空が落ちてくるよ

あめ

(16)

逃げてもいいですか。

完結

12ページ

更新:2017/01/14

説明

逃げてもいいですか。

妄想コンテスト 「悲鳴」からはじまる物語。
優秀作品に選出されました。
ありがとうございます。

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作品レビュー

五丁目光佑
五丁目光佑さん
【作品】あめ工房 (B)についてのレビュー

ネタバレ

とかく私たちは日々を合理的に生きようとし、合理性を美徳とする。生業の中でもそれは求められ、生産性という名の合理性が私たちの時間の多くを占める。しかし、人は、いや、世界は合理性だけで動いているのか? 最も重要な行為である、誰かを愛することを、人は合理性でするか?

この作品は合理性を欠いている。もちろん、意図的にだ。空は落ちて来るはずがないし、聞き込みするにしても、シリウスやけやきに聞き込みは出来ないし当然しゃべってもくれない。結末もまた、合理的には説明できない。

全てを混沌とさせて、空が落ちて来るという声もある日聞こえるかも知れないと思わせる。あめマジックはさらに巨大なイリュージョンとなってしまったようだ。もっとも、その片鱗は長編「Rock you」にも見えていたのだが。

主人公が行くべき道、きっとそれは、合理性の中で生きている側は止めるべき立場にあるのかも知れない。でも、読み手は間違いなく、彼を止められない。その背中を、空に解けていく背中を、見送ることしかできないだろう。

蛇足だが、もう一言付け加えておきたい。優れた物語は瞳に先を急がせる。ストーリーを追いたくて飛ばし読みしたくなるのだ。しかしこの作者は決してそれをさせない。一つひとつの描写が斬新だからだ。だから、思わず足を止めてしまう。よく、擬音を使う書き手は下手くそだと言われる。私はあえて擬音を使うが、この作者も、実にうまく擬音を使う。擬音でなければならない必然性がある。すごいなあ。実にすごい。穴に埋めるのはやめよう。祠を立てて安置することにしよう。

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2017/01/14 11:30
コメント(1)

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