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駅長の娘

小説 恋愛

駅長の娘

吉原秀明

私の身に、あの日、本当に起こった事は・・・・・

完結

121ページ

更新:2018/05/18

説明

亡き妻に捧げる
高校時代には接点のなかった貴女が何時だったかこの作品を読んで、これはあなたの高校時代の体験話なんでしょ、白状しなさいよとにやにやしながら云ったものだ。僕の体験?そんなことは夢にも思わないで、ただふとした切っ掛けで、衝動的に、たった2-3か月でこれを書き上げたのだったのだが・・・
云われてみると、例えばこの中の一場面であるトカゲ事件など、あの若き日々に僕の周辺で起った出来事をなぞった情景描写がありはする。だが、僕の体験?それじゃあ駅長の末娘として生まれた実物の貴女が物語のヒロインだとして、この僕は一体登場人物の中の誰だと云うのだ。バラの棘に刺されて夭折した恋人?一人称で語る”私”?仲間の悪童たち?それとも老いて過去をひさぐ夫?
貴女の生存中には答えを得られなかったこの疑問に対して、貴女を失った今はっきりと僕の中で答えが出来上がっている。今になって思うと、貴女への憧れそれぞれに違った形で稚拙に表現することしか出来なかった登場する男たちすべてが紛れもなくこの僕自身なのだ。幼い日に生まれた貴女への憧れの念を僕の中から抹殺することなく、変わらぬ美意識の中を生き抜く貴女を表すには、複数の氏素性の男たち異なる男たちのあこがれの思いを通してあなたの実像を細分化し、昇華させることが僕には必要だったのだ。でも、はっきりさせておかねばならないことが他に一つだけある。
この作品に登場するすべての男性たちが僕の化身であることは事実だが、僕が、貴女のへの追憶を長々と語る作中の人物、ヒロインの老いた夫のすべてでないことだけは確かだ。何故なら、貴女の人生が僕だけのためにあったと思う苦痛(ほかに言葉が見つからないので苦痛としか云いようがないが)を除いては、貴女が与えてくれた僕の人生では僕は一度たりとも作中の夫が味わったような苦痛や怒りを味わうこともなく至福の時を生きて来たと自信をもって云えるから。
有難う。

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