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カラテネコ対ウサギロボ17

小説 SF

カラテネコ対ウサギロボ17

折羽ル子

動物たちのケモノノ村は今日も大騒ぎ。轢き逃げのえん罪で逆恨みされ大決闘。
今日も暴力の嵐..

完結

94ページ

更新:2018/04/18

説明

動物たちのケモノノ村は今日も大騒ぎ。轢き逃げのえん罪で逆恨みされ大決闘。
今日も暴力の嵐が吹き荒れる。

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 ちなみにこの首、運の良いことに彼の首は再び接合したのだ。
 叔父の黒ウサギ氏がドクトルであった事が幸いした。自らの首を抱え「おじさん、このままでは好物のにんじんを食べても腹がふくれないのです」と窮状を訴えれば、叔父は彼を一瞥し赤さびたパイプ、おそらく古い下水管を交換した後に貧乏性で捨てていなかったのであろうが、それをまず胴に刺した後慎重に中心がずれないように、焼き鳥の串へプロが肉を固定するかのような精密さで彼の頭を刺してくれたのだ。
 パイプは曲がることが無いので会釈をするのに難儀するようになったが、それでも食事が正しく胃に流れ込むようになったのは嬉しい。鉄パイプはただ一直線に食事を腹の臓物へ届けてくれる。ウサギ(弟)、この表記は煩雑なので以後リトルウサギは感謝した。
 それでも時々ドクトル黒ウサギに愚痴るのではある。
「ゲップが汚水の匂いなのです」
 決まって叔父は「鼻がもげるのと首がもげているのどっちがよろしいか?」と言うだけであった。
 だがこの鉄パイプのおかげで、それまで「借金で首が回らないよ」とボヤいていたウサギさんは、大いに、何回転もすきなだけ首を回すことが可能になった。借金は当然そのままであるが、この気分の差は大きい。いくらでも好き放題ぐるるんぐるるん回るのだ。生きること、それは日々回り続けることなのだ。

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