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理を余す哥

小説

理を余す哥

熟成芥

第74回コンテスト

完結

11ページ

更新:2018/05/01

コメント:佳作

説明

リゼンと向き合って野良は止まった。

海藻のような黒い髪の下から黄色い瞳がリゼンを見下ろした。牛の角が生えていて、口が大きく中は空洞であった。皮膚に皺が寄り、身体は人形のような服を着ていたが妙に背中が曲がっていた。太い腕が右に一つ。左に二つあった。

野良が唸る。人間の声で唸る。

そしてすぐに大きな腕でリゼンの肩を掴むとその首に喰らいついた。リゼンはぴくりともしなかった。黒い血が首から溢れても、花嫁は悲鳴をあげたが、リゼンは気にしなかった。

すると花嫁の声に反応したのか、野良はリゼンから口を離して、彼の肩を掴んだまま、ぐるりと首をそちらに向けた。

そのときリゼンは音もなく刀を抜いて、両腕の力でぐしゃりと野良の首に刃を突き立てた。うぐぅと野良が息を漏らす。

そのままリゼンは破れた柄元を握り、背中から引き抜くよう野良の首を裂いた。

ぼとりと重たい首が落ちて、大きな野良の身体が倒れ、壁が震えた。

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