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隣席の君はスリーピングビューティー〈中編〉

小説 ホラー

隣席の君はスリーピングビューティー〈中編〉

肉球まつり

(4)

彼女は超能力者か異常者か。眠っている間に未来を夢見る女子高生を見守る僕の物語。

完結

25ページ

更新:2018/06/16

コメント:妖しく美くしい寝ぼすけ彼女は夢で危険の察知が出来ると言い張る。危険が降りかかる僕を、彼女は救う事が出来るのか――

説明

隣の席に座る坂上緋色(さかがみひいろ)は容姿が優れている事で評判の女子だ。
高校2年の春。
それに気がついたのはクラス替えをして割りと直ぐの頃の事だった。

坂上緋色はとにかくよく眠る。
授業中でもお構いなしに机の上に突っ伏して、その白魚のように華奢で白く透明な手の甲に薔薇色のぷっくりとした頬を乗せ、すやすやと心地の良い寝息を立てて眠る。
まるで女神だ。ずっと見て居たい……。
そう思いながら彼女の顔を見ていると、「おい、起きろ」と、突然雷のような声が頭上から降ってきた。
そうだ。今は授業中だった。
時と場合を選ばずいつ何時でも眠ってしまう美くしくも間抜けな彼女はまさに現代の、眠り姫。

彼女はその後も眠り続け、悪びれる様子も無く、放課後に目を覚まして俺に言う。

「ねぇあなた。眠りほど不思議な状態ってないと思わない?
完全に意識がないのに息だけしていて、死んでいるのに限りなく近い状態なのに、時間がきたなら誰もが勝手に目を覚ますのだもの。不思議だわぁ」

突然訳の分からない事を言いわれて面食らっていると、緋色は更に言葉を継いだ。

「私ね、眠っている間は死後の世界に行っているの。これまで、何度も危険の予知をしたことがあるわ。これも、あれも、それも当てたし……ふぅん。その目は信じないのね。いいわ、さっきたまたまあなたの未来を見たの。救ってあげても良いのよ。」

どこまでも上から目線の彼女は僕に告げる、唐突に。

「今からあなたは72時間以内に死にます。何もしなければ。」

コイツ……なんで俺が呪いから逃げなくちゃいけない事知ってるんだ。本物かよ――

そんな穏やかさだけがとりえでで平凡に暮らしていた男子高校生が、ある日坂を転がり落ちる様に平凡を踏み外したことから始まる不思議系美少女との短くも奇怪な出来事のお話し。

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