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死神ダイヤル

小説 ファンタジー

死神ダイヤル

かんらくらんか

目を覚ますと、白い檻の世界にいた。

完結

24ページ

更新:2018/07/13

コメント:やさしい死神はじめました

説明

あらすじ
※最後のネタバレまで書いてあります。

 目を覚ますと少女は白い檻の世界にいた。記憶は失われ、自分の名前が『タナカ』であることだけ辛うじてわかる。タナカは白い檻の世界で、自分が死神と呼ばれ、また自称しなければならない存在になったことを知る。死神のお仕事は単純、黒電話のダイヤルを回し、死にゆく人の話を聞くだけでいい。彼らを看取ることができれば、その報酬として食べものが支給される。死神は少女の姿のまま、歳を取ることはないが、絶食すれば餓死する。
 最初の仕事は、ベテラン死神である『サリー』と二人で行われた。タナカは『タナちゃん』というあだ名をつけられ不服に思う。それと同時にサリーの美しい声に魅了される。サリーがダイヤルを回し、つながった相手にいきなりひどい暴言を浴びせる。電話を切られたら失敗というルールがあり、タナカはハラハラするが、不思議なことに男は電話を切らない。
 タナカとサリーは会話を続け、男が練炭自殺を図っていることを聞き出す。自殺を止めようとするタナカに、サリーは自分たちは死神なのだと釘を刺す。しかし男は、話をしているうちに自殺を思いとどまり、生きることを宣言する。その瞬間、凄まじいノイズとともに電話が切られる。男は生き延びたのだろうか。
 電話部屋を出た二人はテラスに行く。そこで今回の報酬であるモンブランを分け合う。タナカはそれを口に入れる前に、事の顛末をサリーに問う。タナカは用紙を見せられる。それは死の履歴書のようなものだった。そこには男は練炭自殺を図った日に隕石の衝突によって死んだという事実が書かれていた。男が罵倒フェチだったこともわかる。
 サリーは「死の運命は変えられない」と言うが、タナカは納得できない。死の運命は変えられるはずだと考える。しかしベテラン死神であるサリーの言葉は重い。サリーは「食べることは責任だ」とも言う。タナカは涙を流しながら、男の死と引き換えになったモンブランを食べる。自分にはもっとなにかできたはずだ。後悔とともに彼のことを一生忘れないと決意する。

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