受賞

アクリルの上で火花が散る

君に指を近づけると火花が散る。

成井露丸

恋愛 完結
10分 (5,895文字)

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あらすじ

修学旅行で水族館を訪れた四人の人間関係は知らない内に軋みだしていた。 僕達は薄暗がりの中で、鮮やかな青い水槽のなかの魚群を眺めている。 高校三年生カップル二組のほんのワンシーンを描いた短編小説。 ※

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感想・レビュー 2

水槽の中を漂うような美しく儚い、それでいて火花のような熱さをも感じさせる物語でした。 触れたと思ったらふわりとかわされ、捕まえたと思えば遥か遠くに見える。そんな危うい人間ドラマを見ているようでした。
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12ページの中に詰まったまだ未熟な心の澱。 ページごとに淡い思いがうつろい形を成していく。 水族館の巨大な水槽に流れる景色に心を映して、その先は光の届かぬ世界に澱を降ろす。 12ページ繰るごとに読者の
ネタバレあり
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