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「フラグ」

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「フラグ」

なにも起きない、なにもいいことはない。 そんな生活は嫌でしょうか?

変わったことのない人生だ。
名前も平凡で、生まれたところも田舎でも都会でもない、どこにでもある町である。

小学校、中学校とエレベーターのように上がっていって、高校ですら地元の公立に落ち着いた。
そんな今まで変わったことも面白いことも起きなかった人生が、この高校で一変する…







…訳もなく、普通の日々を送っていたのだ。
部活にも入ったが、運動部でもなければ、文化系の部活の中でも地味な新聞部に入った。


もちろんそこで運命的な出会いがあるわけもなく、しばらくして幽霊部員となった。
学級でも委員会の委員ではあったものの、誰とも話す事もないのである。




珍しく寝坊したある朝、親への挨拶もそこそこに、その場にあった食パンを手に取り、
口にくわえながら全力で曲がり角を曲がったところで、そこで誰かにぶつかるようなことはない。
それを笑うようにカラスが鳴いているだけである。



そんな遅刻した朝にわざわざ転校してきた女の子にはもちろん期待することもなく、
案の定一度も話すことなく時間は過ぎる。


周りにやたらと喧嘩を売ってくる幼馴染も、それを優しくとめるお姉さんももちろんいない。
いるのは下世話な話をする男たちが数人いるだけ。


一度だけ空から女の子が降ってきたことはあるけれど、案の定そのまま死んでしまったし。
嫌なものを見た気がした。





そんな高校の学校祭は、あまりにも平凡で、なにかを期待するほどではなかった。
帰りが遅くなって教室に戻って、女の子と2人きりになったことはあるけど、一言も言葉を交わさなかった。
その子とたまたま玄関でもう一度会うのだけれど、また言葉を交わすことなく帰ってしまって、一緒に帰るイベントはもちろん起きない。

学校祭本番も、学校祭効果で付き合ったカップルが大挙する中、一人で屋台で焼き鳥なんかを焼いていた。

そんな僕も楽器なんかをかじっていたので、学校祭のライブに出ることになった。
ライブが終わった後で、同級生に褒められて盛り上がるギターボーカルとドラムを尻目に一人そそくさと楽器をしまう。
高校の学祭レベルで、その上普段から目立たない僕はベースなものだから仕方がない。


演劇、そんなものもあったのか。
僕に与えられた役どころは、頑張っているクラスメイトを観客席で見ることだ。

出番は最初と最後の拍手、頑張らないと。

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