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第0話:始まりの夜

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第0話:始まりの夜

突然死の危険に陥ったら、人は何を考えるのだろうか……?

「ふぅ……随分と遅くなっちまったなぁ……」

時刻は22時、街灯で等間隔に照らされた暗い夜道を1人の少年が歩いている。

歩いている途中途中で、街灯に照らされて、少年の姿が何度かはっきりと見える。

高校生くらいに見受けられる、良くもなく悪くもない顔立ち。

高校生男子としては平均的な170近くの身長で、痩せている訳でもなく太っている訳でもない、いわゆる中肉中背な体型。

日本人男子として一般的な短めの黒い髪に、穏やかな印象を受ける黒い目。

このどこにでも居そうなごく普通の少年の名は、海藤 蒼哉(かいとう そうや)という。……間違っても、怪盗ソーヤとか思ってはいけない。

さて、彼がどうしてこんなに遅い時間に、人気のない暗い夜道を歩いて帰宅しているのかというと、それは部活だとか塾だとかそんなのではなく、同じ学校の友人から頼まれて、委員会の手伝いをしていたからである。

だが、それが思った以上に長引いただけでなく、自宅の冷蔵庫の中がもう直ぐ空になるという事に気付いて、買い物に行ったらいつの間にかこんな時間になっていた、という訳だ。

彼の両手には、1時間ほど掛けて吟味した食材が詰まった袋が4つ、しっかりと握られていた。

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