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始まりは桜の季節。

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始まりは桜の季節。

ずっと、ずっと。

君のうしろはあたしの席なんだからね?

ちょっと、朔?

返事してよ!

あたしの指定席はそこ。

何年も前、いいやそれこそあたしたちが産まれたときからずっと変わらない。

温かくてお日様の匂いがするんだ。

「あ!桜咲いてる~」

もたれ掛かりなが桃色の花弁を指差した。

季節は春。

別れの時期って言う人もいるけど、あたしは出会いの季節だと思う。

だってここを見つけたのが今みたいな春の日だったから。

「ほらほら~朔も見てみなって。超キレイだよ?」

まだ五分咲きだけど河川敷沿いを彩る桜並木は十分過ぎるほどキレイでカワイクて。

見てるだけで元気が沸いて来るみたい。

「桜は前にも咲いてるよ」
「ちーがーうーの。あれ!あれが1番多く咲いてるんだってば!」

自転車の荷台に後ろ向きで座るのが最近のマイブームな日向は、後頭部で朔の背中を叩いた。

けっこうな威力を持ってたのか、叩かれた朔のハンドル捌きが急に覚束なくなった。

「ぎゃっ!ちょっと朔、ちゃんと真っすぐ走ってよ。振り落とされるとこだったじゃん」

慌てて朔の背中に引っ付いたおかげで難を逃れたけど今のはやばかった。

「悪いのはそっちだろ。頭突くし、その乗り方もやめろって何回言わせるつもりなのさ?」

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