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昨夜の雷鳴轟く豪雨も明け、

何かを予感させるように晴れたある日の明け方…

太陽に隠れ光を失った月が見下ろす中で

何か暗いものを纏った大きな屋敷の大広間に、

姉妹らしき二人の少女のみが佇んでいる。

ブロンドヘアを1つに束ねた少女は泣き崩れ床に伏し、

もう一人の背の低い少女は表情の失せた顔でその少女を静かに眺めている。

少し不思議な構図だ。


「…お姉さま」

そう、背の低い少女…妹が呼び掛けると、

床に伏していた姉が涙に濡れたその顔をあげる。


「そんなに悲しまないでくださいませ。
お母様やお父様はお姉さまに色んなことを残してくださいましたわ。
…私とは違って。

ですからそんなに悲しんではいけませんわ。
お姉さまはこれから、このアトラス家の跡取りとしてやっていかなければならないのですから」

そう淡々と妹が告げると、

泣いていた姉は元々は綺麗な顔を更に歪める。

そして何かを訴えるように口を開き何かを言いかけて…

また、泣き崩れる。

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