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プロローグ

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プロローグ

親父が死んでから何年になるか……。

ようやく転機が訪れた。
我ら一族の願い、叶えてみせる。

世界のおよそ七割の陸地を占める大陸、"ゾルディア大陸"。

平原が広がり、畜産の盛んな東部。商業が発達し、大陸の様々な品物の集まる西部。巨大な山脈が連なる北部。外交の要となる多数の港がある南部。そして、大陸ーーアストラジア王国の政治、武力、文化が集う中央が存在していた。


中央には王国の心臓部であり、王家の住まうアストラジア城が聳えている。城壁は白を基調とし、果たしてどう開けるのかわからない大きさの門の中央にある国章は、金の葉を持つ三本の蒼いリンドウが描かれている。

その内側、正門を抜けると、城内へ続く石畳の左右には、綺麗に手入れされた芝が朝露に濡れ、キラキラと朝日を反射していた。

石畳を進み、階段を上がり城内へ入ると、何人もの使用人達が駆け回っていた。内装は外観とさほど変わらない程度の装飾で、三階までの吹き抜けとなった中央の螺旋階段の上部には、豪奢なシャンデリアが光を乱反射しながら輝いていた。

螺旋階段を過ぎ、更に真っ直ぐに進むと城の後ろ側へとたどり着く。かなり広く取られたそのスペースは全面が石畳で覆われ、外観や内装に比べ、別世界では無いかと疑うほどに殺風景であった。

その景色に色を挿すように、濃紺の上着に白い戦着を履いた黒髪の青年が一心に剣を振っていた。



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