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【夢のお話】

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【夢のお話】


茜色の空。

うっすらと幾つもの焦がした雲が風によりゆっくりと流れ、その間を飛行機が進む。優しくその存在を僕の視界に焼き付けさせた。

視線を下ろした先に広がるのは広大な高原や草原ではない。

大きなビル。長い長い線路が広がる上を渡る電車。明かりが灯され、火のように揺らめく住宅の山。

それを見晴らしの良い堤防から僕は眺めていた。

後ろを見れば巨大な川。辿れば直ぐに海に行き着くくらいの壮大さである。

まるでこの街を取り囲み、出れないようにしたかのような夕陽に照らされ、橙色に光る流水。

何かが足りない。

暖かく、和む景色であり、僕の好きな場所であるのにも関わらず、凄く寂しく儚かった。

この場所が、或いは世界が自身だけを残してしまった風に創られたみたいだ。

周りを見渡すとガラクタのようなよく判らないが、見覚えのある物質がいっぱい転がっていた。

とても大切な物だった。

そんな気がする。

だが、手を伸ばそうとは思わなかった。

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