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ASIA in JAPAN

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ASIA in JAPAN

 窓から吹き込む白い風、その風は寝ている俺の頬をチクリと刺すように部屋の向うへと通っていった。寒い季節がやってきた…そう感じた。俺は眠い目をこすりながら大きなあくびと共にむくりと起き上った。5畳半の小さい部屋の中央に堂々と置かれたベッドからゆっくりと降り、窓を閉めた。もう窓を開けて寝る季節ではない。


 上京してきてもう少しで1年が経とうとしている。勉強勉強できつかった高校時代に夢見ていた大学生活は一体どこにあるのだろうか。大学に入って何をするわけでもない。酒を飲み、教授の自慢話を聞きかじる程度に授業を受け、金欲しさにバイトをし、まさに人生の堕落した腐った人間。


 まったくどうしたものだ、この大学生活。刺激も何もない。


 腐った人間とは不思議なもので、歯を毎日磨いていてもくさい吐息がはけるものである。俺は毎日学校には通わなくても毎日歯だけは磨いている。それなのに口から出るものと言えばくさい吐息と、「だるい」という言葉、そのふたつだけである。

俺はつまるところ毎日に飽き飽きしていた。これが俺を待っていた大学生活なのだろうか。


そう考えながら俺は朝一番の歯磨きにとりかかろうとしていた。

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