/ 65ページ

【1】入学式ー双葉の目覚めー

(1/15ページ)

【1】入学式ー双葉の目覚めー

「1」恋葉(このは)

 長かった春休みをようやく終え、新学期初日を迎えた今日四月二日。時刻は朝六時半を回っていた。
目覚めの朝。陽光は眩く私の瞳に差し込んでくる。昨夜の一振りは既に止んでいて、窓から庭を覗けば、そこには雫が反射したなんとも幻想的な景色が広がっていた。
私はそさくさと朝の支度を始める。電布の擦れる音、ぽとりと服が床に落ちる音がなんともありふれた日常音を醸し出してくれる。
下着は特別可愛らしいものを身につけた。別に誰かに見せる訳では無いけれど、今日は私の大事な大事な妹の晴れ舞台。お粗末な格好で迎えてなるものかとそう心に決め込んでいた。
制服をびしっと決め、軋む床を小耳にしながら下に行く。
台所に行けば机の上にはママからの手紙が添えられていた。文鎮代わりのお風呂に浮かべる黄色い鶏をどかすと、その手紙の内容に目を通す。

/ 65ページ

【1】入学式ー双葉の目覚めー

(2/15ページ)

みんなが送ったスター数

38

この作品にスターを送ろう!

明日のスターも待ってます!
(1作品につき1日1回 押せます)

新着ピックアップ

急上昇ランキング|