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第1話 発端

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第1話 発端

「ふ、け、つ、ね~」

出勤早々、そう言って顔をしかめるのは編集長と同僚のゆい子。
私にたいして遠慮ってものがまったくない。

編集長
「あんた、きのうと同じ格好じゃない。不倫ね? お泊まりね? いろんな意味で不潔よ~」と、朝からうるさい二人。


「違うから。きのうは何もありません。洗濯物増やしたくなかったからトップスだけ一緒なの」

編集長&ゆい子
「ええ~! 信じられないあんた。本当に不潔じゃない!」

私、青木鈴花35歳、独身。結婚雑誌編集部勤務。
かれこれ35年間独身を貫いているわけだけど。
ずっと一人でいたいって訳じゃない。ただこの歳になって分かったことが一つある。それは、世の素敵な男性っていうもののほとんどは結婚しているってこと。

一応パートナーというかつきあっている男性はいる……。
そのお相手は49歳レストラン経営。
既婚……。そう、既婚者なの。

ね? それって結婚に結びつきにくいでしょう?
略奪愛とかそういうの私にはムリ。そんな度胸ないし。

彼とは20代後半に取材で知り合ったの。私が彼に一目惚れ。だってウェディングで使われるレストランを切り盛りする姿があんまりにも輝いていたから。妻子がいることは知っていたけど、誘われるがままにご飯を食べにいってつきあいがはじまってしまった。

それから丸5年。先がないとはわかっててもついつい続けてしまう、腐れ縁ってやつ。誰もいないよりはマシ。そんな程度でずるずる続いてるのかも。

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