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「そうね、

ずっと憶えていてあげる」



 俯いていた顔を上げて、

彼女は僕をまっすぐ見つめてきた。



吐く息が白い、

冷えた夜だった。



月だけが仄かに輝く夜空のように、

彼女の瞳はとても静かだ。







「だから、

あなたも私のことを憶えていてね」



その、

祈るような言葉に、

僕は頷いたかどうかさえ憶えていない。







 だけど



 ―――彼女の言葉は、

今も呪いのように僕の心に染みついている。

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