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転べるスニーカー

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転べるスニーカー

 頭上に広がる青い空。
 崩壊した建物たち。
 建物の影に身を潜めるように、点在して座り込む人間たち。
 それらをふらついた視界でとらえながら、僕は気力を振り絞り、何とか歩みを進めていた。
 しかし、気が付いたら僕の体は斜めに傾き、重力に任せるまま顔と右手を地面にぶつけて擦り付けた。頬と手のひらにジンジンと痛みが染みる。その衝撃は頭にも打撃として伝わり、タダでさえボンヤリしていた脳内に更に霞がかかる。呼吸するたび、砂埃が鼻や口の中に入る。でも起き上がる気力すらない。
 座っている人間たちは明らかに僕のことは見えているはずなのに、誰も微動だにしない。

 そうだよな。
 例え、この世界が繁栄しようとも、衰退しようとも、人間とはそういうものなんだ。

***

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