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一人旅

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一人旅

「今日はいづもより、
あったかだよ~。」

確かに晴れている。

だが、
私には、
冷凍庫の中のようで、
恐ろしく寒いのだが……。

都会では、
木枯らしが吹いているが、
雪は降っても、
2~3日したら、
とけてしまう!

気温が高めなら、
雨か霙(みぞれ)混じりの雨になる。

でもここは辺り一面、
雪が積もっている!

パック旅行でスキーに行く際に、
スノーブーツを買って以来、
下駄箱にずっと仕舞っていたのを、
今日履いてきて良かった!!

「あのサ、
雪道に慣れていないようだからサ、
屋根から落ちる雪、
頭の方も、
気を付けて!!
ほら、
珍しぐあったかだから、
屋根の雪、
とけて、
埋もれちまうからサ!!」

旅先で、
親切に声をかけてくれた地元のオバサンに、
言われて見上げると、
屋根に雪が積もっている!

南関東の3倍の厚み!?

滴り落ちる雫。

木の枝から、
ざざざっ!!

と、雪が落ちた!!

思わず飛び退いた!!

「屋根の雪に、
埋もれちまうと、
春まで見づからねぇ~がら、
屋根がら離れて歩けよ~!!」

春まで埋もれる!?

確かに……。

周りに人が居ない!!

たまたま寄った土産物店の
このオバサンしか居ない!!

雪道をヨチヨチ歩きで、
たった一人で、
やって来たよそ者が、
見るからに危なっかしいから、
店を出たばかりの私に、
声をかけてくれたのだろう!!

オバサンが見ていない所で、
屋根の雪が、
落ちて来たりしたら、
私は、誰にも知られずに生き埋めになってしまう!

幸い車は全然来ない。

狭い歩道から、
車道に移った。

「滅多に車こねぇ~がら、
車道が良い!!
たまに来(くっ)がら、
気をづけるんだョ!!」

「ありがとうございますっ!!」

遠く、
小さく見えるオバサンに、
振りかえって、
ペコリと頭を下げた。

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