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血ヲ啜ルハ鬼ナリ

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血ヲ啜ルハ鬼ナリ

濡れた雑巾をすするような音が闇に響く。
身の毛がよだつおぞましい音。
魂を震え上がらせる、恐怖の音色。
赤い巨人。
頭には二本の角、虎の毛皮を纏ったその巨人は口許を真っ赤に染め赤い塊を貪る様に屠っていた。赤い塊にボロ布が纏わりついている、赤い塊は人…ボロ布は生前着ていた服のなれのはてだろう。
もはや人の原形をとどめていない。
鬼…巨人はそう言われている者だ。
終に鬼は食事を終えた。
朱に染まった口許を太い腕で拭うと、鬼は闇に溶けた。
消えて無くなった、その場から完全に消失した。その場には夥しい量の血だまりと腐臭だけが残された。
真ん丸で妖艶な満月の晩であった。

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血ヲ啜ルハ鬼ナリ

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