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プロローグ ~恋した夏休み~

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プロローグ ~恋した夏休み~

あの日は、暑い夏の日だった。

高校進学を志し
中学生活最後の夏休みを
必死に勉強して過ごす

海村孝昭(ウミムラ タカアキ)は

毎日、市営図書館に通っていた。

図書館は静かで、しかも冷房が効いていて一人で勉強するのに最適だ。


「さてと、今日も頑張ろ!」
セミの鳴き声がなりやまぬ8月の初めの水曜日、
その日も孝昭は午後から図書館に来ていた。

夏休みともなると、図書館の学習室も高校生や中学生でいっぱいになる。

孝昭は空いている席を探して歩いて、やっと端の空席に座った。

数学の問題集を開き、計算を始めた。


(うっ‥。この問題わっかんねぇ‥)

孝昭は日頃の疲労からかいつのまにか眠り込んでいた。



午後6時‥

閉館の曲『蛍の光』が流れる。


「おい!兄ちゃん。もう閉館だぞ。」

寝ぼけ眼で見上げると、図書館の清掃員のおじさんだった。



「あ‥え‥?す、すみませ‥ん。」

急いで片付け、退室しようとドアに向かった。


(‥ん?あそこに誰か居る!?)

1番前の列の端っこの机に突っ伏している人が見えた。

近づいてみると、女の子だった。
さっきまでの孝昭と同じく、勉強道具を開きっぱなしで、ぐっすりと眠っていた。

少女は見た感じ、孝昭と同じか一つ年上くらい。



(か、かわいい‥)

寝顔がとてもかわいい。

気持ち良さそうに眠っている。
髪はセミロングで、白のブラウスに紺色のスカート姿。


「お!?
その娘、兄ちゃんの知り合いか??」

さっきの清掃員さんがそう言った。

「いいえ。知り合いだなんて‥こんなカワイイ‥」



(!!!!!)

少女が目覚めた。

少女は寝ぼけ眼で孝昭のことを見上げる。



「‥‥海村くん‥??」

(なっ!!!!!
なんで俺の名前を知っているの??)


「やだ‥。
あたし今まで寝ちゃってたのね‥。
海村くんどうしたの??」

まだ寝ぼけてる。


「‥‥いや‥もう閉館の時間ですよ‥。‥ん‥君は!!!」

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