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「お風呂が変だって? 未央ちゃん、それは一体どういうことなんだ?」
太郎はいつになく真剣な表情をしてわたしの肩を揺する。
「笑わないでよ、絶対に笑わないでよ」
「分かった。笑わないから教えて」
「それがね、お風呂のお湯が、透明だったお湯が突然赤黒くなってどんどんわたしの方へと流れてくるの、それから黒色の髪の毛がわたしの足に絡みついてきて……」
わたしは思い出したくもない大浴場での出来事を語った。
「それは本当なのか?」
太郎のくせに真剣な表情を崩さないで尋ねてきた。
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