第6章

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次の日 待てど暮らせど 誠くんから 連絡はなかった。 次の日も その次の日も。 こんなことは 初めてだった。 私は毎日 LINEが来るたび 誠くんからじゃないか!? と 一喜一憂してばかりいた。 夜も もしかしたら連絡がくるかもと ほとんど寝られない日が続いた。 それくらい 待ち焦がれていた。 1週間がたった 12月20日。 私はもう いてもたってもいられなくなって 誠くんに 連絡してしまった。 「誠くん、この間言ってたおでん屋さん、いつにしよっか~?(^^)」 なるべく軽い感じで 誠くんが返しやすいように そんな内容のLINEを送った。 夜中になって ようやく返事が返ってきた。 「連絡しなくてごめん、今月はちょっと厳しそうかも」 ! もうこれは 完全に避けられている。 考えられる原因は1つ。 「美咲ちゃん」 まさかもう つきあった? それとも今 揺れてるの? どっちにしても 誠くんが今 私の事じゃなくて 彼女の事を考えているのは 間違いないだろう。 どうしよう… 誠くんが 離れていっちゃう…! 胸のあたりからこみあげてきた何かが 涙になって 瞳から溢れた。 どうしよう… どうしよう… 結局私は何もできないまま ただ不安な日を過ごした。
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