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独りでお弁当を食べていると、後ろから声がした。
「独りか?一緒に食べてもいいか?」
後ろを振り返ると、そこには男の子がお弁当を持って立っていた。
僕は声をかけられてビックリして何も言えなかった。
「独りの方がいいか?」
その男の子が別の方へ行こうとしていた。
僕は焦りながら立ち上がり、急いで止めた。
「一緒に食べてくださいっっ!」
男の子は笑いながら言った。
「くださいっておかしくねーか?」
僕は顔を真っ赤にして言った。
「そ…そうかな?」
男の子は僕と向かい合ってすわって言った。
「聞いたのは俺なのに君が誘ったみたいじゃん。」
言われてみればそうだと気づいた。
僕の顔はまた真っ赤になった。
男の子は笑いながら聞いてきた。
「俺の名前は悠一郎(ゆういちろう)。君の名前は?」
「僕の…名前……は……秀(しゅう)。」
「よろしくな。秀!」
「よ…よろしく……悠一郎君。」
そして二人はお弁当を食べた。
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