1. 風の扉で

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さらに近藤さんはおもむろにコンタクトレンズを外し眼鏡をかける。 『僕はちょっとだけ皆に知られてますから、こうする方が安全です。』 月子は近藤さんの大変身に見とれていた。 これが、自分しか知らない近藤さんだったらなんて素敵だろうなどと乙女な事を考えながら。 『さあ、行きましょう。早くしないと終わってしまいます。』 でもちょっと待っててという近藤さんの言葉で、しばらく席でそのまま待っていると、先に降りた近藤さんが助手席にまわってドアを開ける。 『どうぞ、足元にお気を付け下さい。』 なんて素敵な夜なんだ。
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