納涼!起承転結小説リレー
※この企画は2月に他の方が始められた企画をリスペクトし、承認を得て再始動したものとなっております。 起承転結にパート分けしてリレー小説を完成させるトピックスです。 内容は全年齢対象に限ります。 この
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19・ ふぁぶれ
>>18 ・ふぁぶれ さん
【結】「時計仕掛けのパーシモン」-1
しかして、その時は不意に訪れた。何者かが柿の茂みを掻き分けて敷地に侵入してきている。しかし、何故かドローンから侵入者を告げる警告音は聞こえない。あの若造がドローンを契約してきた際、人に反応して音を発すると言っていたはずなのに、嘘を吐きおったか。又は、センサーにかからぬ何か…儂が求めていたあの日の悪童が、また罠を掻い潜って柿を奪いに来たのやもしれぬ。

ならば、待ってなどいられない。刀を車椅子に差し、枯木よりも細く萎びた腕にあらん限りの力を込め、畑へ車椅子で躍り出る。しかし、車輪は当然のように土にめり込み、老体は湿った土
18・ ふぁぶれ
【転】「時計仕掛けのパーシモン」
あの柿泥棒事件からもう何年経っただろうか。血気盛んに仕掛けを施したり、刀を振り回していた気力も流石に老体に堪えるようになり、今や情けなくも車椅子で過ごす羽目になってしまった。
だが、それでも我が余生に悔いはない。黄色く霞み始めた視界の先にある庭は記憶よりも遥かに広くなり、一面の柿の木畑が広がっていた。
老人の奇行で地域住民は気味悪がって忽ち引っ越してしまい、その区画の住宅は老人の自宅以外、全て更地となってしまった。そこで老人は、待つまでの間に蓄えた柿の種を手に農協へと歩を進め、私財を投げ売って全てを柿農地へと変貌させてしまったのだ。その時に対応した職員の手際が
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17・ 群青党支持者
 面白いので連投失礼いたします。
【承】「時計仕掛けのパーシモン」

 月日は流れた。儂は、柿を盗んだ悪童を待ち続けた。
 だが、いつになっても件の小僧は現れない。いったい、どうしたというのだ。儂のしかけに気づいたのか?全く、嘆かわしい。人のものを盗るのならば、それ相応の覚悟をしておくべきだというのに。

 次第に、儂の脳裏には復讐という二文字がちらつくようになっていった。物騒な言葉が幾つも浮かび、そして消えていく。
 許さぬ。儂の大事なものを奪いおって、おめおめと逃げおって・・・・・・

 もはや周囲の人間は、儂をいかれた老人扱いしている。だが、構うものか。儂は正しい。柿を奪った小童を、儂の
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【承】「時計仕掛けのパーシモン」

熟した柿の実が消えて、8年の月日が流れた。
その間に消えた柿の実はゼロ、零、0、つまり、全くとられなかった。
最初の1年は、悪童どもを捕まえてやると意気込んでいた。
次の2年目は、今年こそはと奮起した。
次の3年目は、実が一つなくなっていて、遂に!と庭に出た所、地面に落下し、べしゃりと爆ぜた柿の実を見つけた。

4年目、5年目、6年目、7年目……。

儂は、柿の木の世話を続けた。
柿の実をとらせない罠も多数仕掛けた。
仕掛けすぎて怖気づいたのではないかと、仕掛けた罠を全て撤去した。

ある日、意を決して近所の小学生に声をかけた。

「お主、この柿をとろうとは
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15・ 群青党支持者
すいません、題名書き忘れました・・・・・・
「時計仕掛けのパーシモン」です。
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14・ 群青党支持者
【幕間】

 ある初老の男性が、別の場所で庭に佇みながらふと昔のことを思い出していた。

 かつて国土のおよそ半分で行われた、あの禍々しい戦時中。敵兵が一度に村に押し寄せ、幼い自分は大人たちとともに逃げ惑っていた。
 しかし走る途中で足をくじき、泥の中に顔から転んでしまった。手をつく暇もなく、全身に泥を浴びた直後──体を起こした自分の背後に、鬼の形相をした敵兵が立っていた。
 銃口がこちらを向き、全身の血が恐怖に粟立った瞬間。

 黒い人影が飛ぶようにして割り込み、銀に輝く刀剣を一振りした。敵兵の首が宙を舞い、顔をかばうようにして掲げた腕に血が飛び散った。
「大丈夫か、坊主」
 音もなく地面に
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13・ ふぁぶれ
【起】「時計仕掛けのパーシモン」

21世紀に入り幾分経ち、若かりし頃の面影か消え失せた儂。今は祖父が庭に植えた柿の木を眺めるくらいしか楽しみがない老後を過ごしている。秋になって橙色の実を付け始めるのを見て季節の移り変わりを感じたいがために生きていると言っても過言ではない。

そして果物を庭に植える者の宿命なのかもしれないが、最近看過できぬ問題が発生した。

「ヌゥ…柿が一つ足りぬ」

昨日までは確かにあった、よく熟れた柿の実が一つ足りなかったのだ。破片がないことから鳥に啄まれた訳では無いのがわかる。つまり、犯人は恐らくこの家の前を通る子ども達に違いないと思い当たるのにそう時間はかからなかった
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【結】「王子の婚約破棄事件」

こんにちは。アンリです。
え~、わたくしは今、ホニャララ王国から遠く離れたドッカノ国に来ています。

先日は、卒業パーティーで、王子二人を正座させて一時間くらい説教したわけですが。
内容は、王族としての責任とか、婚約者を、そもそも女の子を何だと思ってるのかとか、そんな当たり障りのないことですね。
ただ、家に帰ってから気づいたんですよね。

完全に不敬罪じゃんって。

速攻荷造りして、家を飛び出しました。
天涯孤独の孤児なので、迷惑をかける人間がいなかったのは不幸中の幸いです。
大通りを避け、山を超え、谷を超え、バッタときのこで飢えをしのぎながら、ここまで逃げてき
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転で書かせていただきました。
当初はもうちょっと、色々書くよていだったのですが。
文字数の関係で割りとはしょりました。1000字ってこんな感じでしたね。うっかりです。

ということで、次、結をどなたかお願いします。
誰もいなければ、土曜の夜辺りに自分が書きます。
【転】「王子の婚約破棄事件」

「その通り!聞き捨てならないな!ホニャ王子」

は?なんですの?
わたくしの発言に被せるように、何者かが声を上げました。
新たな登場人物の登場で、事態は急展開というところでしょうか。
気持ちを落ち着けるために、わたくしは手近にあったカレーに口をつけました。ごくごく。

「貴方は……、ナンタラ国のナン王子」
「その通りです。ホニャ王子」
「要件を聞かせてもらえるか。これから僕はアンリくんとむすばれるのだから」

ですから、それ、わたくしハツミミなんですけど。

「なに、間違いを訂正するだけ。そう。アンリと結ばれるのは、この俺です!」

それも、ハツミミなんですけど
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9・ ふぁぶれ
【承】「王子の婚約破棄事件」

「しかし…私は納得できません!あんな肉の塊にかぶりつく野獣のごとき女など、貴方様には相応しくなく!どうかご説明を!」

食い下がる令嬢。まあごもっともですわ。私でも理由がわかりませんもの。ここでしばし様子見と致しましょう。まんが肉をメリ…モニュ…と喰らいながら、その二人の顛末を見守る。

「…君、そういう所だぞ。今回のパーティの食事の監修は誰がしたと思っている。そう、他ならぬこの僕が直々にだ!」

「そ、そんなっ!?」

「僕の考える『真実の愛』とは、『料理』だと考える。誰かの為を思って拵える、無限に等しい料理達。その在り方が愛と言えず何と言おうか」

王子は料
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ということで、テンプレの婚約破棄系プロローグです。
起承転結できちんと収まるでしょうか。
よろしければどなたか続きの【承】よろしくお願いします。

誰もいなければ、ぼちぼち自分が書きます。
【起】「王子の婚約破棄事件」

「君との婚約を破棄する!」

えー、こちらホニャララ王国国立学園の卒業パーティーの会場です。
王族やら貴族やらの子女がうじゃうじゃいるこの会場にて、ホニャララ国の第一王子のホニャ様がいきなり婚約者に引導を渡しました。
面と向かって言われた婚約者の伯爵令嬢は泣き崩れています。
あれですね。あの王子「終わり」ましたね。
相手は有力貴族の令嬢なわけで、メンツ潰しちゃダメですよ。王子だからって言ってただで済むと思うなよってやつです。

大変ですね。
平民であるわたくしには関わりのない世界です。
タッパーに料理を入れるのに、忙しいですし、こんなごちそう次はいつ食べられるか
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というわけで、強引ですが【結】を書かせていただきました。
個人的には年上女性と年下男性のカップリングでは、年下男性にジリジリと外堀を埋めるやつが好きです。

ついでに、【起】を何個か書くかもです。
人集まれば、ですけど。
【結】「ウエを呼べ」

「なるほどね。ラーメン屋だから、何も言わずとも最初にラーメンが出てきて、そのラーメンを食べながらお冷を選んで、注文すると。
そんで、ラーメンを食い終わった頃に、注文したお冷が届くと。
そういうラーメン屋なわけだ」
「はい。ラーメン屋ですので」

中年男性もニコニコ。
梅戸さんもニコニコ。


「って、ぅんなぁ!ラーメン屋があって、たまるかい!
それじゃあ、ラーメン屋じゃぁなくて、お冷屋じゃろうがい!」
「おっひゃああ!急に大声を出されると、びっくりしますぅ」

テーブルの下に梅戸さんが逃げ込む。
その様子を見て、厨房からバイトのミセナガくんがやってきた。
あきれたように
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【転】で参加させていただきました。
結構投げっぱなし?な感じにしちゃったので、ちゃんと【結】につながるか^^;
書く人いないようなら自分が書きます
【転】「ウエを呼べ」

「ええ~と。それで、お客様?ご用件はなんでしょうか。
この店の店長である梅戸が、承らせていただきたく思う所存でございます」

もじもじと、女の子が上目遣いに中年男性に問いかける。
言われて中年男性は、意識を梅戸に戻した。
眼の前の気弱そうな中学生くらいの見た目の女の子が、店長というのは疑わしいが。
厨房の奥の、いかついミセナガくんとやらよりは話しやすいだろう。

中年男性は、こほん、と咳払いを一つ。

「オイオイオイこの店はどうなってやがんだ!!」
「あっ、そこから始められるんですね」
「上呼べや」
「そこもやるんですかぁ。ですから、私が店長なのですけれども」
「おう、
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2・ ふぁぶれ
【承】「ウエを呼べ」

それは屈強な大男だった。黒いTシャツから覗く腕は丸太の如く太く、タオルをバンダナのように巻いた顔立ちは鬼の如く厳めしいもの。背後で煮立つ寸胴の湯気が、さながら彼の闘気のようにも見えた。

「て…テメーが店長(うえ)かい」

クレーマーはわずかにたじろぐが、それでもいきりたつのをやめない。店長は首をごきり、と鳴らしながら捻り、横で怯える店員に向かって身を屈めた。地鳴りのような低い声が、ケツアゴの口から放たれる。

「店長ォ……」

「こっちは大丈夫だから、仕込みしててね、ミセナガくん」

その瞬間、クレーマーは椅子を蹴倒しながら転んだ。そして立ち上がり、二人に向かって指を
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1・ ふぁぶれ
【起】「ウエを呼べ」

「オイオイオイこの店はどうなってやがんだ!!」

ある昼過ぎの平和なラーメン屋に、男の野太い叫びが響き渡る。薄くなった頭に、何故か赤いセルフレームの眼鏡をかけたアンバランスな印象を受ける中年男性だ。その前には、胸に「ばいと」と書かれた名札をつけ、三角巾で髪をまとめた小柄な女の子が困った顔で立っている。

「ど、どうされました?お客様…」

「上呼べや」

「あのう」

「上呼べっつってんだよッ!!!」

猛り狂う赤メガネ男。女の子がおろおろしていると、その後ろから胸に「店長」の文字が書かれた名札をつけた屈曲そうな大男が現れた。
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