サディスティック ドラスティック-1.はじまりはトラウマ

あの日から俺は、女が大っ嫌いだ。

SD-2.爆弾低気圧のつくりかた

「子どもなんて、すぐ大きくなる。……女の子は特にな。早いぞ」

SD-5.愛が何かを教えて欲しい

ああ、俺ほんとおかしい。この女だけに参りすぎて、触り方がまったく判らねえ。

SD-8.爆弾低気圧、発進

開かれたその艶やかな口唇に、吸い込まれるように口づけた。

SD-10.凍えた身体には甘い痺れを

本当に締め付けて欲しいのは指なんかじゃねえ。

SD-11.苦味は甘味の後味

言葉で埋まらない時、他にどうして埋めればいいのか、俺には全然判らねえ。

SD-12.艶めかしい破滅

キスで窒息死したなんて話は聞いたことがない。

愛嘘-3.かつての恋人たちの溝

声にも熱と重みがあるってこと、この人があたしに教えたことを思い出す。

愛嘘-5.忘れていいけど、忘れない

「お前、俺と付き合ってるのがそんなにいやなのか」

愛嘘-6.恐るべきひと

「金輪際お別れしろ。今度こそな」

愛嘘-7.求める、応える

「……困ることはしないから。いいから任せてろ」

SD-13.乾いた身体を潤して

俺は、女が嫌いだ。……大っ嫌いだ。だからよけい、泣かせてはいけない。

SD-14.溺れるふたつの体

とくん……と、さっき撃ち抜かれたばかりの心臓が、甘く疼いてまた血をこぼす。

SD-15.パラノイアの隘路

今でも女は嫌いだ。男には到底理解できない理由で、嘘を吐く。

SD-16.切なさは苦しみに似ている

もっといじめてやろうか、とあやしげな恍惚が背中を駆け上がった。

【おまけ】Side.冴 諦観妄想系淑女 phase.1

もう少し一緒にいてもいいかな、なんて思ったのはいつぶりで、そして誰ぶりだろう。

愛嘘2-3 リアルの決壊

「これからいただくものを褒めるのは、大人の礼儀だよ？」

愛嘘2-4 曖昧な愛情

「必要とされるのを黙って待ってるだけじゃだめだ」

愛嘘2-6 寝ても覚めても

「ひとりで寂しいのはどうにかなる。でも、人の中で寂しいのはこたえるよね」

愛嘘2-8 逆巻く彼の素顔

「なんか、バカみてー。ほんと、バカみてー」

愛嘘2-10 猛獣チワワを飼い慣らせ

愛嘘2-11 【Side:蛍太】チワワの観察履歴

あああ、すごく可愛い今すぐ抱きたい。

愛嘘2-12 【Side:蛍太】メランコリック

なのに、びっくりするよ。……俺が、初めてだったなんて。

愛嘘2-14 チワワが手を噛んでくる

「え、なに言ってんの。愛してるよ」

愛嘘2-15 飼い犬からの放牧

……愛されていることに溺れきって、飽きられたく、ない。

愛嘘2-17 可愛い子には旅をさせよ

好きな人にいやな思いをさせてまで知りたいことなんて、あたしにはない。

愛嘘2-19 愚鈍な魔女と無礼紳士

──失礼ながら、ひとりしか浮かばなかった。

愛嘘2-21 赤と青の戦場

──いつまでも小娘ではいられないし、いたくない。

愛嘘2-24 こども理論とおとな事情

同じ言葉を使っているのに通じないなんて、そう珍しいことじゃないんだ。

愛嘘2-26 黄金色の秋

この人には一生頭が上がらないなと思った。